カナダは、世界水準の教育制度と、留学生を温かく迎え入れる姿勢で高く評価されています。大学・コースの充実度、そして生活の質の高さから、毎年世界中の数多くの学生が、進学先としてカナダを選んでいます。
カナダ留学の大きな魅力のひとつが、卒業後にカナダの永住権(PR)を取得できるチャンスがあることです。他国と比較して、卒業後一定の就労経験を積んだうえで定住できる可能性が高いことも、多くの学生がカナダ留学を選ぶ大きな理由となっています。カナダでの学業を終えたあとに永住権を取得することは、人生を大きく変えるかけがえのない機会となり得ますが、まずは利用可能な様々な進路(パスウェイ)を理解し、自身の資格や目標に最も合ったものを見極めることが欠かせません。
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この記事でわかること
- カナダ留学後に永住権を取得するための5つの主な進路
- 卒業後就労許可(PGWP)の最新の取得条件(言語要件・対象分野)
- カナディアン・エクスペリエンス・クラス(CEC)や州推薦プログラム(PNP)など、各制度の特徴
- 留学からカナダ移住までの流れを描くためのポイント
留学後にカナダの永住権を取得する進路
留学後にカナダ永住権を取得するための5つの進路
1. 就学許可(Study Permit)と卒業後就労許可(PGWP)
カナダ永住権への第一歩は、カナダで学業を修めるための就学許可(Study Permit)を取得することです。プログラムを修了すると、卒業後就労許可(Post-Graduation Work Permit、PGWP)の対象となる場合があります。
PGWPの期間は、就学期間が8カ月~24カ月未満のプログラムであればそれとほぼ同じ期間、2年以上のプログラムであれば最長3年間となります。なお、8カ月以上の修士課程を修了した場合は、プログラム自体が2年未満であっても、最長3年間のPGWPが認められる特例があります(証明書・ディプロマ等は対象外)。
2024年11月1日以降にPGWPを申請する場合、追加の要件を満たす必要があります。学士・修士・博士などの学位課程を修了した方は、英語またはフランス語で4技能すべてにおいてCLB(カナダ言語基準)またはNCLC7以上の語学力を証明する必要があります。一方、カレッジやポリテクニックなど学位課程以外のプログラムを修了した方は、CLB/NCLC5以上の語学力に加え、深刻な人材不足が続く分野に関連づけられた対象専攻(IRCCが公表するCIPコードのリストに基づく)を修了している必要があります。なお、学位課程の卒業生はこの専攻分野の制限対象外です。申請は、修了証明を受け取ってから180日以内に行う必要があります。PGWPは生涯に一度しか取得できない制度である点にもご注意ください。
PGWPを通じてカナダでの貴重な就労経験を積むことは、その後選択する多くの移民プログラムにおいて重要な意味を持ちます。
2. カナディアン・エクスペリエンス・クラス(CEC)
カナディアン・エクスペリエンス・クラス(CEC)は、カナダ国内で専門的な就労経験を積んだ留学生にとって、最も人気の高い移民プログラムのひとつです。CECの対象となるには、永住権申請前の直近3年以内に、フルタイム(またはそれに相当するパートタイム)で1年以上の専門的な就労経験を積んでいる必要があります。
出願者は、英語またはフランス語の語学力を証明するとともに、健康診断や身元審査といった基本要件も満たす必要があります。CECの大きな利点は、カナダの雇用主からの具体的な内定が不要である点であり、卒業したばかりの学生にとって魅力的な選択肢となっています。
3. 州推薦プログラム(PNP)
カナダの州推薦プログラム(Provincial Nominee Program、PNP)は、各州・準州が独自の経済・労働市場のニーズに基づき、永住権取得者を推薦できる制度です。多くの州では、その地域で学んだ留学生を対象とした独自のカテゴリーをPNP内に設けています。PNPの各カテゴリーには、それぞれ独自の対象要件がありますが、一般的に出願者は、その州の対象教育機関で高等教育プログラムを修了し、有効な就労許可を取得し、その州で生活・就労する意思を示す必要があります。
4. エクスプレス・エントリー・システム
カナダのエクスプレス・エントリー・システムは、連邦の経済移民3プログラム(連邦技能労働者プログラム、連邦技能職プログラム、カナディアン・エクスペリエンス・クラス)のもとで永住権申請を管理する、ポイント制の移民制度です。
エクスプレス・エントリー・システムは主に他国に在住・就労する移民希望者向けに利用されていますが、留学生にとっては、カナダでの就労経験に追加ポイントが付与されるカナディアン・エクスペリエンス・クラス(CEC)カテゴリーが、最も関連性の高い区分となることが一般的です。エクスプレス・エントリーを通じてCECの対象となるには、前述の就労経験要件を満たしたうえで、総合順位システム(CRS)で十分なポイントを獲得し、永住権申請の招待(ITA)を受ける必要があります。
5. アトランティック移民パイロットプログラム(AIPP)
アトランティック移民パイロットプログラム(AIPP)は、カナダの大西洋岸4州、すなわちノバスコシア州、ニューブランズウィック州、プリンスエドワードアイランド州(PEI)、ニューファンドランド・ラブラドール州へ、専門技能を持つ人材や留学生を呼び込むことを目的とした独自の移民プログラムです。
AIPPのもとでは、大西洋岸のいずれかの州にある公的助成を受けた教育機関で高等教育プログラムを修了した留学生は、永住権を申請できる場合があります。このプログラムでは、大西洋地域の指定雇用主からの内定が必要となります。
カナダ政府は、現在の情勢の中でできる限り多くの移民を受け入れようとしており、学生をはじめとする出願者向けの様々な移民プログラムについて、最新の情報を随時発表しています。特にPGWPの対象専攻分野リストは今後も見直しが予定されているため、最新の制度改正や新しいルールを活用するためにも、カナダ移民・難民・市民権省(IRCC)の公式サイトを定期的にご確認いただくことをおすすめします。
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